地方議会傍聴録第2回/京都府議会

 第1回目(初傍聴 - 【情トラ】附゛録゛)は、市議会(→慣例で市会とのこと。)に行ったわけですが、今回は、府議会に傍聴。前回との比較もできるので、そうしたところにも気をつけながらの傍聴です。

1.開会まで
 今回も、まずは時系列順に。

  • 12:40 本日の開会は13時から。午前中は所用があったので、議会に着いたのが12:40ごろ。とりあえず、受付らしきところに「傍聴するには、どんな手続が必要なんでしょうか?」と質問。すると、受付はちょっと違う場所だったようで、そちらを案内されました。そちらといっても、直ぐにそこで傍聴券の交付を受けることに。その際に、住所と氏名を記入することを求められたので、素直に応じて記入。
  • しかし、市会ではそうした記入を求められることがなかったので、「どういった目的で、住所と氏名の記入が必要なんですか?」と尋ねてみました。すると「いや、傍聴される方の人数把握と議場の管理目的で、、、(といった趣旨のお答えでした。)、規則で定めているんです。」とのこと。内心は『本当に必要あるかよぉ?』と思いながらも、「ホンマですかぁ」と受け答え。さらに「個人情報が流れることはありませんのでね。」とのお言葉もいただきました。あと、若干の注意として、「ヤジったりされないよーに(笑)」と言われましたので、「わかってますわぁ!」と笑顔で返しておきました(^ー^)。
  • なお、傍聴券の番号は、NO.164。チラッとみえただけですので、非常に不正確ですが、NO.160までは各会派ごとに何枚(何十枚)かの割り当て(?)だったようです。支持者が来られた時のために確保されているのでしょうか? 議場内の傍聴席は170席あるようですので、ホントだったらNO.164は満員寸前。さすがに、全員傍聴されることはないでしょうけどね。入場は12:50からとのこと。それまではロビーで寛ぐことに。府議会の傍聴券にも注意書きが裏にありました。

(裏面)
 傍聴人心得
1 傍聴券を所持する方は、傍聴人専用の出入口(1階北東角)から入退場してください。
1 傍聴人は、傍聴券に所要事項を記入してください。
1 傍聴を終えられたときは、傍聴券を係員に返還して下さい。
1 傍聴人は、議場にはいってはなりません。
1 次の一に該当する方は、傍聴席にはいることができません。
 (1) 銃器その他人に危害を加えるおそれのある物を携帯している者
 (2) 酒気を帯びていると認められる者
 (3) ビラ、プラカード、旗、のぼりの類を携帯している者
 (4) その他議長が傍聴を不適当と認めた者
1 傍聴人は、係員の指示に従うほか、次の事項を守ってください。
 (1) 議場における言論に対して公然と批評を加え、可否を表明し、または拍手をしないでください。
 (2) はち巻、たすきをする等示威的行為をしないでください。
 (3) 帽子、外とう等の類を着用しないで下さい。ただし、病気その他の理由によりやむを得ないと認められる場合は、この限りでありません。
 (4) 飲食または喫煙をしないで下さい。
 (5) みだりに席を離れ、または不体裁な行為をしないでください。
 (6) その他議場の秩序を乱し、または議事の妨害となるような行為をしないで下さい。
1 写真映画の撮影および録音録画等については、制限されていますので、これらの行為をしないで下さい。
1 議長が傍聴人の退場を命じたときは、すみやかに退場して下さい。

と、メモをとるのが辛いほどの長さ。が、定められていることは極めて常識的なことです。

  • 12:50 さあ、開場です。傍聴人専用の出入口(1階北東角)の受付にいって傍聴券の半券を渡すと、本日の「質問通告一覧の写し」と「議会のしおり」をいただきました。「質問通告一覧」とは、質問の順序、質問の要旨(たとえば、「1 雇用対策について、2 仕事と家庭の両立支援策の充実について、3・・・・、10 その他」といったことが記載されています。)、答弁を求める者、そして質問者の氏名が掲載されており、非常に親切。あと「議会のしおり」は、議会に関する基本的なことがらを説明したパンフレットです。これもまたありがたい資料です。
  • 12:52 と、議場に向かうと、ここも階段。こちらは市会より4段多くて51段の階段でした。車イスの方は絶対傍聴できひんなぁ、それとも他の入口から入るのか?
  • 12:53 傍聴席に着いたら、まだ、議場に議員のみなさんはいらっしゃらないで、理事者は揃っておられたよう。ただ、少ししたら、議員のみなさんも続々と入場してきました。さて、開会です。


2.傍聴席等の説明
 ここで傍聴席などなどの説明を。
 議場は階下にあり、傍聴席は2階からみる感じ。座席数は、170席あるとのこと(←「議会のしおり」より)座り心地は悪くないけど、通路は狭い。地元テレビ局による中継もあるので、テレビカメラも入っています。
 そして、なにより議場がどのように見えるかというと、、、これはだいたいが見渡せました。今日は、誰が野次ってんのかわかりますね。


3.議会傍聴の感想
 さてさて、何よりも議会を傍聴しての印象を続けて記していきましょう。
 まず一言で言い表そうとすると、やはり「原稿読み」です。質問者も答弁者も基本的に手元にある原稿を読み上げるだけ。しかし、私の手元にも質問通告一覧があるので、何の質問をしているのか、あといくつ項目があるのか、などなどはわかりました。そして、人によっては、時々テレビカメラのほう、または答弁を求める人(質問をした人)のほうに顔を向けることがありましたので、単なる「原稿読み」と決め付けるわけにもいかなそうです。
 ただ、それだけに逆に印象に残ったのが、何か、『質問者と答弁者のみのやりとり』に見えたということです。本会議という場で、62名の議員のみなさんがいらっしゃるにもかかわらず、質問に対する答弁に関してメモをとっている方は基本的にその質問をされた方のみ(ほかにも2、3名はいらっしゃったかもしれませんが、会派が異なる方がされた質問に対する答弁について、メモをとる方はいらっしゃらなかったと思います。)。まあ、仕方がないことかもしれませんが、議論の場という雰囲気は、失礼ながらあまり感じなかった次第です。あ、野次もあったわ。野次るということは、きちんと聴いてるっちゅーことか。

 まあ、先日といい、今日といい、質問にはパターンというか、決まった形式があるようです。失礼を承知で、極端な例として記すと、、
「○○について、お伺いします。○○については、〔各種統計資料や地元の声などをもとにした○○についての現状説明〕という現状です。このことについては、〔一般的に言われるようなその現状に関する(抽象的な)問題点の指摘〕という問題点があり、〔これまた一般的で具体的とは言いかねる問題解決のあり方に言及〕といった対策が重要だと考えます。そこで、○○に関する現状について認識と、今後の対策について、知事のご所見をお尋ねします。次に△△について、お伺いします。(以下繰り返し)」
といったパターン。もちろん、全く異なるパターンの質問もあると考えられますが、このような形式が少なくないともいえるのではないでしょうか。
 そして、私が思うには、このようなパターンでは、「具体的な問題解決策の提示は、議員側からなされていない。」という印象を受ける人が多いのではないでしょうか? もちろん、個別具体的な問題解決策の提示は、執行機関である行政側の役割かもしれません。しかし、行政がすくいとれない住民の声を集約できる役割を議員が担っているのであれば、議員の側から「このような問題解決策はどうか? 住民はこのような声をあげていますよ。」といった住民の切なる声を反映した具体的提案を行うことも可能ではないかと期待したいわけなのです。

 なお、途中休憩は、15:10ごろから15:30まで。私は傍聴席に座ったままでした。議場もほとんど人がいなくなり、いるのは中継のカメラマンとアナウンサー、解説のかた、そしてADさん(かな?)のみ。警備員もみあたらず、爆弾でもしかけたらどうされるのでしょうか(笑)

16:45 散会。

 以上が、地方議会傍聴録第2回です。またまた若干マイナスイメージに記しているよーですが、誇張・強調もあります。思ったままを記した点も。


4.まとめ
 ここから、まとめ的な感想です。といっても、本文中に「質問のあり方」について、少しばかり言及した点が今回の傍聴録のハイライト。まあ、もし、地元の議会中継をみることがあれば、そんなものかな? などと思ってもらうと幸いです。
 なお、今日の府議会は、「ぜひとも」とまでは言えないかもしれませんが、ようこそお越しくださいという雰囲気がありました。ちょっとしたことなんですけど。「質問通告一覧」や「議会のしおり」を用意しておくとかいった。それだけで、喜ぶ私なのでした。
 あと、本日は、傍聴席に議員のみなさんが注目する一幕も。もちろん私が奇声を発したというわけではなく(笑)、質問者の身内の方(かな?)が、おひとり傍聴席にいらっしゃったようでした。傍聴している方がほとんどいないので、目立つといえば目立つのでしょうねぇ。

 第2回はこんなところで。第3回の予定は未定です。本会議ではなくって、委員会の傍聴をしたいなぁと考えているところですが。さてさてどうするか。。