パブリックコメント・カレンダー081229

高規格幹線道路等の事業実施に向けた手続きの現状
 高規格幹線道路等の整備にあたっては、一般的には、個別路線の計画段階において、構想段階PI(パブリックインボルブメント)、環境アセスメント都市計画決定等の手続きの中で、透明性の確保に努めつつ、地域住民や各種審議会、地方自治体首長など各方面の意見の反映が図られてきている。また、事業化段階においても、例えば、新規事業採択時には、費用対便益、事業の影響や事業実施環境についての評価を行い、結果を公表するなど、透明性の確保が図られてきている。具体的には、現在、個別の路線ごとに以下のような手続きを経て計画が決定され、事業に至っている。

1.高速自動車国道
 高速自動車国道は、計画から事業化に至るまでに、「基本計画」、「整備計画」の各段階を経る必要がある。
 「基本計画」は国土開発幹線自動車建設会議(以下、「国幹会議」という)の議を経て、建設線の区間、建設線の主たる経過地、標準車線数、設計速度、道路等との主たる連結地、建設主体について、「整備計画」は国幹会議の議を経て、経過する市町村名、車線数、設計速度、連結位置及び連結予定施設、工事に要する費用の概算額について、国土交通大臣が決定している。

2.高規格幹線道路を構成する一般国道自動車専用道路
 一般国道自動車専用道路についても、計画から事業化に至るまでに、「基本計画」、「整備計画」の各段階を経る必要がある。「基本計画」では一般国道路線名、区間及び概略延長、経過する主要市町村名、構造規格について、「整備計画」では一般国道路線名、区間及び延長、経過市町村名、構造規格、連結位置・連結予定施設、工事に要する費用の概算額について、国土交通省道路局長(以下、「道路局長」という)が決定している。
 なお、上記1.2.の高規格幹線道路ともに、構想段階PIの手続きが行われた後、基本計画が決定され、また、都市計画決定等の手続きが行われた後、整備計画が決定されることを基本としている。

3.高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路
 高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路については、渋滞解消や防災対策など一般国道が有する課題に緊急に対応する観点から一般国道のバイパスを整備する際に、近傍に高速自動車国道の計画がある場合、将来における二重投資を避けるため等の事由により規格の高い道路として整備を行ってきているものである。このため、計画から事業化に至る過程において、上記の高速自動車国道一般国道自動車専用道路と同様の手続きはなく、PIや都市計画決定などの手続きを経て、事業を実施し、供用に至っている。