パブリックコメント・カレンダー091120/国土交通省/「ハイブリッド車等の静音性に関する対策について」(案)

 ハイブリッド車や電気自動車は構造的に音が小さいため、これら自動車の接近に対して気付きにくい、あるいは全く気が付かない状況が起こり得るということが、検討委員会で開催した体験会でも確認されたところで
ある。
 これに対し、運転者が注意すれば対策は必要ないという意見と、自動車の構造的な問題として対策すべきという意見の両方の意見がある中、この検討委員会では新しい時代のドライバーと歩行者のあり方に対し、なるべく多くの人の賛同をいただけるような解を求めていく必要があると考えて検討を進めてきた。
 まず、運転者が注意すれば対策は必要ないとする意見については、一般エンジン車では、運転者が何か特別な方法により歩行者に自動車の接近等を伝えなくても、エンジン音などにより自然に伝えられているものを、ハイブリッド車や電気自動車では、運転者が細心の注意を払っていたとしても、歩行者側が気付かない場面が起こり得ることを考慮しなければならない。言い換えれば、自動車と歩行者のコミュニケーション手段の一つとして重要な役割を果たしている「音」がなくなり、コミュニケーションが不可能となる場面が生じ得るということである。また、運転者の多様性やヒューマンエラーの問題も考慮しなければならない。
 では、どのような対策を行えば良いのか、さまざまな選択肢がある中、音付けの対策により、自然に、無理なく一般エンジン車のように歩行者に気づいてもらうことができるか、また、ハイブリッド車や電気自動車の優れたメリットである静音性をできるだけ活かすことができるか等の観点から、検討委員会では対策案を検討した。