期日前投票・不在者投票

 「期日前投票」とは、誰でも利用できて、通常の当日投票とほとんど手続き的にも違いがないもの。選挙の公示日の翌日から投票日の前日まで(午前8時30分〜午後8時)の間に、住所地の市役所などにある選挙管理委員会まで出向いて、投票用紙を投票箱に入れる仕組みの制度である。つまり、通常投票と「投票所が近くの学校体育館等ではない」、「投票日を当日ではない都合が良い日にできる」といった違いぐらいしかない。 
 それに対して、「不在者投票」とは、その対象のほとんどが、引越しで住所地が変わり、新住所地でまだ選挙人名簿に登録されていない者。これらの者は、投票日に前住所地まで投票に行くことはほぼ考えられないので、不在者投票を行うことになるが、そのフローは、(1)前住所地の選挙管理委員会に投票用紙を請求して郵送で送ってもらい、(2)近くの選管委でその投票用紙に記入し、(3)そこから前住所地の選管委まで郵送してもらう、となる。そのため、通常の当日選挙とくらべて、「投票用紙等の請求のための郵送」、「投票用紙等の受取り」、「投票所が近くの学校体育館等ではない」、「投票用紙を直接投票箱に入れられない」、「投票用紙を内封筒及び外封筒に入れ、外封筒に署名するという手続が必要」といった違いがある。
 なお、今回の参院選の場合は公示日が6月24日だったので、その前日6月23日の時点で新住所地に住民票を移してから3箇月経過していない者が、不在者投票の対象者になったといえる。


※今回の不在者投票のフロー
1.旧住所の選挙管理委員会から投票用紙の請求用様式が送られてくる。
2.用紙に必要事項を記入して、(郵送費自腹で)旧住所の選管に郵送。
3.折り返し投票用紙などが速達郵送で送られて来る。
4.近くの選管に行って、「不在者投票です」と言うと、期日前投票所と別のところへ案内される。
5.係員に説明を受けて、係員が席を外した後、その場で投票用紙に記入。
6.投票用紙を封筒に入れ、それを更に封筒(←表面に氏名記載)に入れる。
7.係員に封筒を渡して終了。