2005年度『第1回地域メディア研究会』
以下は、あくまで【情トラ】の個人的メモですので、その旨ご留意ください。
【1】三鷹市e市民参加プロジェクト報告
- eシンポジウム
- 事前にリアルでのシンポジウムを開催。そこで論点が明確化されたことにより、ネット上の投稿数は低調であったにもかかわらず、深い議論に発展した。
- eコミュニティカルテ
- 実際に町を歩き、地域の魅力や課題について、ネットに情報を投稿。ただし、実際はケータイからの投稿には困難が伴い、とりあえず写真を送信し、その詳細な情報/記録については、あとから議論を含めて掲載。
- リアルとネットの連携
- 【情トラ】idea
- サイト内検索の重要性、たとえば投稿時のtag付けなどの方法は考えられないか。
- 情報の優先順位をどのように決定するのか、その仕組みづくりが必要ではないか。
- 行政情報をおとしこむことはできないか。たとえば、道路掘削工事調整協議会の情報(各事業主体の道路工事情報)や、日々の道路パトロール記録などをMAPに掲載することなどは有意義なのではないか。
【2】ポスト生涯学習で地域づくり
- 生涯学習の今昔
- 従来は、「ITを使わない」、「受身的学習」。ポスト生涯学習は、「ITを活用」、「ネットで発信/情報共有」
- サイト自動生成ツールなどを用いることにより、楽しく楽に生涯に渡る絶えざる更新と蓄積が可能となる。
- 単なる情報収集だけではなく、たとえば撮影から編集までも専門家ではない住民の手で行えることも期待できる。
- 従来型の放送教育は、受身で教材のペースにあわせなければならない画一的なあり方。対して、パソコン等を活用した学習は、個々のペースにあわせることができる柔軟なあり方。
【3】地域におけるICT−現場からの議論 〜地域におけるICTの位置付けや地域SNSの可能性を探る〜
- 探偵を仙台で10年経験した調査員が教える探偵の選び方9つ
- http://www.city.fukushima.fukushima.jp/e-net/about.html
- 子どもに対してはたらきかけ、その実体験を子どもから周囲の大人へと伝えることによって、地域ぐるみの取組みへと発展させるとの考え。
- 高知県のための掲示板・フォーラムサイト【ぷらっとこうち】
- 「県民と正面から向き合う」県政を推進し、「自立」と「協働」に向けたし町村、企業、団体、県民一人ひとりの意欲ある取組みを支援していく。
- 公共のプラットフォームを創る。
- その他
- 「行政のあり方変革」→「行政への住民参加」→「地域SNSにより参加のハードルを下げる」
- 当初想定していた使い方とは異なる使い方、活用方法がでてくるのではないか。
- 【情トラ】idea
- 「情報の送り手が情報の受け手を選ぶ」→「情報の送り手ではなく受け手が、必要な情報を選んで処理」⇒「組織と情報」に関するコペルニクス的転回(※ スピードとパワーの源泉「情報共有」という組織原理)
- ex.行政文書の透明化…今後、国の府省庁、都道府県庁/市役所/町村役場内で用いられる文書は、そのほとんどが電子化されていくことが考えられる。これらをネット上で常に閲覧できる体制を整備することも、可能となるのではないか。そして、こうした体制が整備されることは、現時点における「住民側から請求があることが前提となる情報公開」ではなく、「住民が何ら手続を経ることのない情報共有」が可能となるのではないか。さらに、すべての情報を公開することにより、住民が行政の視点にたって物事を考え、議論を行うことになりうるのではないか。なお、行政文書の電子化と一体化させた情報公開、情報共有、情報循環の仕組みづくりであれば、予算化もしやすいのではないかという個人的な考えもある。
- 国と都道府県と市町村のそれぞれの役割は違うのではないか。国と都道府県の役割は、シンクタンク及び情報データベースなのではないか*1。市町村の役割は、コミュニティの醸成なのではないか。⇒ ただし、それは住民が選択することこそが必要ではないか。
- アーカイブ化して蓄積していく情報共有のあり方と、コミュニケーションを行うなかで情報共有していくあり方を相互補完的に活用していくことが求められているのではないか。
- SNSとは、実社会で既に強固なネットワークを有している人が、それを維持/管理することに便利なシステム? それゆえに、もともとネットワークを有している人こそ利用しやすく、逆にネットワークを有していない人は利用しにくいのではないか。
※なお、今回の研究会については、ICTらしく、ネット上での議論もあるわけで。少なくとも閲覧は可能なので、興味がある方はどーぞ。
■ http://c.gree.jp/?mode=community&act=view&community_id=9466
*1:そのデータベースにおいては、わかりやすい検索性の向上こそが重要。