NPOと行政との協働入門連続セミナー/第3回@京都市市民活動総合センター

  • 「成果が確認できる協働」のために、準備すべきこと

 講師は、IIHOE 研究主幹の田村太郎さん。【情トラ】の取組みの「ふりかえり」もでき、お得な時間を過ごすことができました。

 以下は、あくまで【情トラ】の個人的理解に基づいたメモのいくつか。

  • 「協働」とは、「やりたいこと」ではなく、「できること」と「できないこと」を明らかにすることから、はじまるモノである。
  • 課題と目標をキチンと設定すれば、具体的な活動のアイデアは次から次へと浮かんでくる。
  • 課題「パブリックコメント制度の活用が充分でない」
    1. 制度として充分に確立されていない
    2. 意見提出数が少ない
    3. 多様な意見が出されず、特定の人・団体からしか意見が提出されない
    4. 建設的で良質な意見が少ない
    5. 良い意見が出されたとしても、素案を変更することが困難である
    6. 意見を公募するコスト・提出するコストが高い
  • 自治体が主体となり取り組むべきもの
    1. そもそも制度化していない場合は制度化すること
    2. 積極的な広報活動
    3. 地域の中学・高校・大学などへの働きかけ
    4. 提案する素案内容等の工夫
    5. 公募時期の調整
    6. 柔軟な制度運用
  • NPO 等が主体となり取り組むべきもの
    1. そもそも制度を知らない場合はよりよく知ろうとすること
    2. 積極的な意見提出
    3. 同種のNPO 同士のつながりを利用した情報共有
    4. それぞれのNPO の専門性を活かした政策提言としての取組み
    5. 明確な根拠等を付した代替案の提示
    6. 多様な意見提出のあり方の模索
  • 協働による取組みが望ましいもの
    1. 条例化または条例改正への取組み
    2. 一般市民への広報活動
    3. 一般市民を対象とした学習会の共催
    4. 自治体とNPO 等との合同学習会の開催
    5. 素案作成への取組み
    6. パブリックコメント制度に係る第三者機関の設置
  • 3段階にわけた協働事業内容及びその成果目標
  • 1年度目
    • 事業内容
    • 協働プロセス目標
      • 少なくとも分野ごとに1〜2の団体等との協働
    • 事業成果目標
  • 2年度目
    • 事業内容
      • パブリックコメントの実施の際に、必ず団体等からの意見を求める取組みの制度化
      • 運用の詳細なあり方検討
    • 協働プロセス目標
      • 政策提言の意欲がある団体等との協働
    • 事業成果目標
      • パブリックコメントにより、「意見公募→意見提出→意見反映→素案確定」のフローを各分野で少なくとも1回は行うこと
  • 3年度目
    • 事業内容
      • パブリックコメント専門団体等(各分野ごとに予め登録しておけば、当該分野でのパブリックコメントが実施される場合において、その情報が通知されたり、説明会が開かれたりといった協働を行うことを目的とした制度)としての登録の促進
      • 一般市民を対象とした学習会の共催
    • 協働プロセス目標
    • 事業成果目標
      • 意見提出数0のゼロ化
      • 一般市民を対象とした学習会の共催を少なくとも1回は行うこと