パブリックコメントってなに?
国民9割「パブリックコメントってなに?」 2008年7月1日6時27分
http://www.asahi.com/politics/update/0625/TKY200806250041.html国や自治体が法令や政策を作る際、最終段階の案を国民に示して意見を求める「パブリックコメント」(パブコメ)について、約9割の人が制度を「知らない」としていることが、内閣府の調査でわかった。
制度に対する「国民の多くが知らないうちに意見を募り、締め切っていることが多い」「意見が実際に反映されることは少なく、通過儀礼化している」などという批判が裏付けられた。
15〜79歳の男女を対象に2〜3月に聞き、4164人が答えた。制度を「知らない」が88%、「知っていて意見投稿したことがある」はわずか1%だった。「知っているが、意見投稿したことがない」は11%。理由は「したいと思うものがない」「しても何も変わらない」など。
(中略)
国民生活審議会は今年4月、パブコメを使い消費者の声をくみ上げる狙いから「消費者団体やNPOに対し、意見募集していることやその内容を知らせる仕組みを作るべきだ」と提案している。(上田学)
第21次国民生活審議会総合企画部会で審議されたことを受けての調査結果に関する報道。同部会からは,次のような報告書が本年3月27日付で提出されています。
(一部引用)
意見募集等の内容は公示されているが,どのような意見募集等が行われているか内容が分からなければ,消費者・生活者は意見を提出することができない。実際,消費者・生活者が利害関係者となっている案件では,意見提出者がゼロのものが54.5%,1〜10人のものが29.8%で両者を合わせると84.3%を占める等,ほとんどのものがわずかな意見しか提出されていない。なお,「食べる」の分野においては79.1%が意見提出者がゼロとなっている。したがって,意見募集等そのものの内容を消費者・生活者にとってさらに理解しやすくすることが必要である。
パブリックコメントという制度について,私自身は非常に肯定的にとらえており,その詳細は次のエントリーに記したとおり(なお,このエントリーは,id:umedamochio さんから「ウェブ時代をゆく」サイン本をいただくことになったものでもあります。)。
以下,はてなキーワードに「パブリックコメント」をappendした者として,上記報道へのはてブコメントに対し,簡単にではありますがコメントしてみることに(みなさんのはてなid は省略させていただきます。)。
自由に書けるとなるとかえってハードルが高い。選択肢式アンケート+自由解答欄みたいに気軽に解答できるようにしないと一般の人は利用しにくい。文化庁の例の件もテンプレ利用が多かったようだし。
意見を公募するタイミングという問題にも関係してきますね。
しかし、1割の国民にはお上がいかに聴く耳を持っていないかが周知徹底した効果はあったんじゃないか。
とりあえずは,「『聞く』耳は持ったところから,『聴く』耳を持つところへ」という過渡期になるかどうかが気になるところです。
受け付けるだけじゃ意味が無い。それを受けて審議なりが行われた結果を閲覧するコストも可能な限り下げるべき。
行政手続法43条においては,「提出意見(提出意見がなかった場合にあっては、その旨)」及び「提出意見を考慮した結果(意見公募手続を実施した命令等の案と定めた命令等との差異を含む。)及びその理由 」を公示しなければならないと定められており,次のような一覧も用意されてはいるようです。
パブコメって無理矢理略さなくていいから
あくまで個人的には,「パブコメ」と略称したときの語感がよく,人びとが関心を抱きやすいのではないかなどと思っています。
日本国政府機関によるパブリックコメント(意見募集中案件一覧): http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public なお地方自治体でもそれぞれパブリックコメントを募集しているがそれはここには出ていない。
地方自治体のうち都道府県庁実施分を含めた一覧は,次に掲げていますので,ご参考まで。
パブコメの性質やコストを考えると、国民が好き勝手ほいほい出すと却って制度が死ぬ予感。だからこそ、関連する各団体が代表して意見を取りまとめる。取りまとめを放棄した「団体」は死んだ方が良い。
パブコメ案件によっては,「どこが関連する団体なのか」といったことが明らかではない事例もありそうにも思わなくもありません。
裏を返せばパブコメって制度を知るに至るほどネットを活用できている人の割合もこんなもんってこと。
以前実施した人力検索アンケートの結果によると,はてなーで意見を提出したことのある方の割合は,5から6%程度であるようです。
某SNSには,一応ながら,パブリックコメントに関するコミュニティがあります。
その普段はゼロに等しいパブコメが大量に送られてきても無視するんだから、知ってても意味ないんじゃない? 政治家のロビー活動の方がはるかに効率的であるということか。
「政治家の」? 「政治家への」?
政治 出したことがあるのが黒歴史・・・に、ならなくなりますよーに
ならなくなりますよーに。
意見聞いてスルーするだけですもんね。。
行政手続法の対象となる案件に関しては,スルーできない制度設計になっているはずなのですが。。
パブコメについては意図的に周知していないと思う。
省庁によっては,e-gov だけではなく,独自にパブコメ一覧用ウェブページを用意していたりということもあります。
省庁によっては,まったくやる気が感じられないところもなくはないと思わなくはないということもあります。
知らなくてもこ゛めんと謝る必要はない
知ってもらうため,ごめんどうおかけします。
そりゃ知らないだろうな。
パブコメ報奨金制度なんてものあればよいかもしれません。
- 【参考として】
しりませんでした
これをきっかけに知ってもらえれば。
Request for Comments
2chのスレッドタイトルかと思った。
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1214863124/
NHKとかが「今週のパブリックコメント」「パブリックコメント反映結果について」とかいう番組を積極的に作るべきなんじゃないだろうか。
一定の影響力がある第三者機関の必要性ということでしょうか,ね。
とりあえず日本語にしてくれ
行政手続法上は,「意見公募手続」という呼称になっています。
文化庁!
開かれたフリで隠蔽
地方自治体では,そもそも開かれていないところが多々ようで。
“「知っていて意見投稿したことがある」はわずか1%”とあるけど,1%ってこの場合「わずか」なのかな? まぁ,本題そこじゃないんだろうけどさ。
年齢層にもよって,異なる気もしなくはありません。
「建前上国民の声大事だし意見聞くよー」→「聞いたよー考えとくよー」→「考えたけどやっぱダメだね! 当初の案で行くよー!」
本来は,行政手続法は「提出意見を考慮した結果及びその理由を公示しなければならない」と定めていますので,なぜ「当初の案で行く」のか,その理由付けが明らかにされなければならないわけですが。。
パブコメの窓口を一元化してfeedを配信するのだ。そしたらYahoo!みんなの政治などで適当に新着パブコメ募集一覧とか表示できるようになるじゃない/一覧はあったがfeedがなかったのでなんでもRSS使用 http://tinyurl.com/6g2ncy
この一覧の使い勝手も,決して十分とはいえないと思わなくもありません。
文化庁は、自分たちで動員をかけたことがあるくせに、都合の悪いものについては、7000を超える意見を無視したからな。
個人的にですが,いくつかの意見に対しては,はてなポイントを投げ銭させてもらいました。
受付しても単に既成事実にするだけで寄せられた意見や声をいかそうとしないからなぁ・・・
活かしている事例もあることはあるのですけどね…
「制度を『知らない』が88%」…まぁそんなもんなんだろうなぁ。/つーか、知られないようにしてるんだと半ば本気で思ってる。
各省庁,各担当などによって温度差があるように思わなくもありません。
パブコメって略すのやめてほしい(; ^ω^)
「パブリックコメント」と「パブリック・コメント」のいずれの表記にするかという問題もあるかもしれません。
(引用)「しても何も変わらない」 については先の著作権小委員会にて意見について言及すらされないなど、ネガティブな事例もあったばかりで、不信感が漂っている状態なのだろう
不信感はあれども,従来から行われてきた特定の個人や団体から「聞くだけ」に終始した従来の審議会等と異なるという事実にも着目してほしいと願う次第です。
はい、9割の1人です。/いかにもアリバイ(現場不在証明)作り的な感じがするが、パブコメ制度は、法令・政策決定の現場に国民が不在であることを証明しているんでしょう。
国民が「不在であった」ことを証明しているのではないかと考えなくもありません。
新聞にパブリックコメント欄を作って、周知すればいいんでないの? / http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public 大量にあるな…
こんなメルマガもありますので,ご参考まで。