パブリックコメント・カレンダー080812

「平成20年2月定例会」から

【議員からの質問】
 本県農林水産業農山漁村振興基本条例の制定について提案をさせていただきます。これはどうしてもやってほしいなと思っています。
 農林水産業は、今さら申し上げるまでもなく、安心して生活をしていくための基盤となる最も重要な産業であり、心のふるさとです。しかしながら、日本の食糧自給率はついに四〇%の大台を切り、食糧の安定供給や食糧価格の高騰など、日々私たちにとって頭を悩ますニュースばっかりじゃないですか。きれいな空気、おいしい水、土の香りは、あらゆる生命を支える土台であります。多くの先輩が築いてきた本県の農林水産業農山漁村は、県民の貴重な財産として守り、はぐくむとともに、将来を担う若者たちに引き継いでいく責務が私たちにはあります。
 飯泉知事は、熱い熱い思いでさまざまな施策を打っております。そのことこそ基本条例できっちりと振興策として位置づけて、農林水産業の持続的な発展を県民の皆さんと一緒になって推進していかなければならないと思います。
 そこで、お伺いします。
 本県の農林水産業の振興や農山漁村地域の活性化を図るための基本条例、基本の条例を今こそ制定すべきと考えますが、知事の御所見を伺います。

【知事からの答弁】
 農林水産業に関する条例の制定について御提言をいただいております。
 農林水産業農山漁村を取り巻く環境が大きく変化をする中で、農林水産業の持続的な発展や農山村の活性化は、県民の皆様にとりましても取り組んでいかなければならない喫緊かつ重要な課題であります。すなわち、本県の基幹産業であります農林水産業農山漁村をより魅力ある産業やきらりと光る暮らしの場へといかにはぐくんでいくのか、行政に求められている役割をきちんと果たしていくとともに、これらに携わる生産者、生産者団体の方々、また消費者を初め県民の皆様にも担っていただく役割を明らかにし、それぞれの分野で着実に実践を積み重ねていく必要があると考えているところであります。
 また、本県農林水産業に取り組む方々が自信と夢を持ち続け、県民の皆様が将来にわたり農山漁村から安らぎや恩恵が受けられますよう、そして何よりも頑張っている方々が報われるよう、県としても取り組むべき施策の方向性を明らかにしていくことも重要である、このように考えているところであります。
 こうしたことから、議員御提言の農林水産業の振興に関する基本条例につきましては、生産と消費の距離が近いという本県の特徴や創意工夫に富んだ生産活動を行ってきた本県ならではの視点を大切にしながら、県議会を初め外部有識者を交えた審議会での御論議を通じまして、早期に生産者から消費者まで、県を挙げての条例制定を目指してまいりたいと考えております。