戦争の日本近現代史/加藤陽子

 無敵の一般教養(5月6日参照)の「近現代史」を読んで、さらに
 戦争の日本近現代史 (講談社現代新書) 戦争の日本近現代史 (講談社現代新書)加藤陽子
でお勉強。けど、東大式レッスンって。そういうタイトルをつけたほうが売れるのかな?あと、タイトルは編集者がつけるのかな?
 内容は、歴史には「問い」があり、そのかなりの部分は、時代の推移とともに人々の認識や知の型が、がらりと変わるのはなぜか、あるいは、人びとの複雑な行動を生み出すもととなった深部の力は何なのか、この2つの問題を考える点に集中すると位置付け、それらをきちんと描くことが、新たな事態に対する敏感な目や耳を養うことにつながるという考えのもと、維新期から太平洋戦争までを丁寧に扱われています。こうした態度は実に説得力があり、先日読んだ本で感じた違和感(らしきもの)を解消してくれるものです。ちょっと駆け足で読んだので、時間をあけて再読するかも。