法令審査委員会に関する個人的覚書

※以下は、あくまで【情トラ】の個人的覚書であること、そして(、自治体によって運営等が異なることもあるでしょうから、所詮は)、【情トラ】の一面的な捉え方にすぎないことを、あらかじめお断りしておきます。
議会での逐条審議を行った事例があるとのこと - 【情トラ】附゛録゛
「法令審査委員会」やら「法令審議委員会」やら - 自治体法務の備忘録(Old)

法令審査のための「法令審査委員会」やら「法令審議委員会」は、自治体の行政内部で行われているわけですが、その運営というのは、「政策も含めた議論」と言うよりは「『条例』『規則』に関する審査」でして、関係法令との整合性はもちろん議論されますが、どちらかというと字句や用語のチェックが多いのですよ。

 なるほど、そのような「法令審査委員会」もあるわけですね。様々な自治体でそれぞれの運営等がなされているのでしょうから、id:kei-zuさんにご紹介いただいたような事例ばかりでもないとは思いますが、少なからず、そういった事例があるのでしょう。
 しかし、その事例の是非を問うというつもりはありませんが、ただ(、あくまで個人的に思うところ)、字句や用語のチェックなどについて、委員会を設置してまでする必要はないのではないでしょうか、という気がしてなりません。
 ほんのいくつかに過ぎませんが、法令審査委員会等の設置規程を読んでみたところ、その委員は、いわゆる各部局の主管課長(いわゆる建制順で筆頭になる課長)で構成されていました。そうした委員構成からいけば、字句や用語のチェックなどではなく、当然ながら、(各部局間における調整を含めた)政策的な議論が行われて然るべきだと、【情トラ】は考えています*1。というか、一般市民はそのように考えるのではないか、と希望する次第。
 もちろん、政策的議論こそが中心となっているケースもあるかもしれませんし、そもそも委員構成が異なるところもあるでしょう。その他にもイロイロなケースがあるので、一概に言えないところですが、少なくとも(多忙であられるであろう)各主管課長が集まって、字句や用語のチェックをしても、ねぇ、って気がします。政策的議論ではない字句・用語チェックや他法令との整合性確認等を主な目的とするならば、各主管課長を委員にするのではなく、法制執務を経験したことがある職員を委員にして、じっくりチェックしたほうが実効性があるのではないでしょうか。
 ここまで、全国の(うちの一部かもしれませんが、)自治体に設置されている「法令審査委員会」または「法令審議委員会」に対する私の心の叫びです(^ー^)


 あと、次のことについて。

議員が適正な立法を実現するための手段としては議会の法制スタッフの充実が検討できるとはいえ、果たして議会の法制スタッフが法の適合性をもって議員を説得することができるのか。

 これについては、私案に過ぎませんが、具体的な解決策はあるのですよ。その実現可能性も、低くはないと思っていますが、、、とココまで書いておいて、その具体策については、また次回(!?)ということで。

*1:各部局間の調整に終始してしまうのではどうかと思いますが。