法政策分析/政策客体としての司法−訴訟費用

    • 棚瀬孝雄「司法運営のコスト」『講座民事訴訟法1・民事紛争と訴訟』(弘文堂・1984年)pp.191-224
    • 太田勝造「訴訟の利益享受と費用負担」自由と正義41巻12号(1990年)pp.43-49

<個人的memo>

  • 裁判にかかる費用内訳
    • そのほとんどが人件費であり、それは弁護士費用である。裁判運営費用は公金で賄われている。
  • 誰が裁判費用を負担すべきか
    • 裁判というものは、訴訟当事者だけでなく、それ以外にも利益をもたらすのではないか。
    • 訴訟には「公共財」的側面があるのではないか。
  • 裁判費用負担と裁判利用インセンティブ
    • 当事者がどれだけ負担するかによって、紛争解決が訴訟の場にもちこまれるかどうかが左右される。
    • 訴訟を利用してもらおうという政策的意図があれば、弁護士費用分を社会(当事者以外の者又は保険制度整備などによる。)で負担することも考慮されるのではないか。
    • なお、コストは、単に費用負担の問題だけではなく、心理的コストないし時間的コストといった側面も有することに注意は必要である。